北極は海、南極は大陸だけど、どちらも極地だから同じように寒いのだろうと思っていたが、そうじゃなかった。海がなく標高もある南極のほうがはるかに寒いそうだ。そのほか、氷の量はどっちが多い?、動物が人に近寄ってくるのはどっち?など、極地記者の著者が小学生のために興味深く南極と北極の様子を紹介してくれる。掲載されている写真の空の青さが印象的。
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おもしろい。著者は九州出身で中学生の息子を持つ母親である。けっして上品とは言えない文章から腹の据わった母ちゃんといった感じがする。連れあいは大型ダンプの運転手で、ごくふうつの夫婦と子ども一人の中流家庭だが、この一家は日本ではなくイギリスのある地方都市で暮らしている。そして母ちゃんの連れあいはアイルランド人(ホワイト)だ。息子の「ぼく」は明らかに母ちゃん似で東洋人(イエロー)の顔立ちをしている。書名はそんな「ぼく」の存在を表している。ブルーというのは人種差別を受けたりしていやな気分になることもあるという意味だ。ところがどっこい、「ぼく」はなかなかたくましい。地域トップのカトリック校でなく公立の元底辺中学校(殺伐とした英国社会を反映するリアルな学校)へ通うことに決めた「ぼく」は、母ちゃんたちの心配を尻目に、友だちとの関係を深めながら充実した日々を過ごしていく。この本はそんな「ぼく」とぼくを見守る母ちゃんの心の成長の記録である。
青少年をめぐる問題行動、貧困などは日本も同じだが、人種差別や階層格差社会といった問題はそれが世界標準かという気がした。「息子の人生にわたしの出番がやってきたのではなく、わたしの人生に息子の出番がやってきたのだろう」のすてきなせりふは著者の言。
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2020年本屋大賞受賞作。カバー見返しに、「あなたと共にいることを、世界中の誰もが反対し、批判するはずだ。わたしを心配するからこそ、誰もがわたしの話に耳を傾けないだろう。それでも文、わたしはあなたのそばにいたい。再会すべきではなかったかもしれない男女がもう一度出会ったとき、運命は周囲の人を巻き込みながら疾走を始める。新しい人間関係への旅立ちを描いた、息をのむ傑作小説」とある。
事実と真実は往々にして異なるものだ。事実に行く手を阻まれても、真実に生きる道を選び歩き始める。がんばれ!
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