いろいろなスポーツを物理学という窓から眺めて、なぜそのように体を動かさなければならないかということの合理的な理由がわかるのはおもしろい。またその逆で、スポーツという見知った動きから物理学への関心や親しみが深まるのもうれしいことだ。本書では陸上、水泳、サッカー、野球、スポーツクライミング、テニスなど13種のスポーツが取り上げられている。
ひとつ問題。「気温がマイナス何十度にもなる酷寒の地で冬季オリンピックを開催したとして、屋外リンクでスケート競技ができますか?」 答えは「✖」。その理由は、なぜ氷の上がすべるのかという物理の法則から説明できます。
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この14歳のエスキモーの少女マヤック(英語名ジュリー)はたった一人でアラスカのツンドラを歩いて旅をした。食糧が尽きてどうしようもなくなったとき、狼の行動をまねてその群れの一員となり、食べ物を分けてもらった。群れのリーダーの狼を父親のように尊敬し、やんちゃな子ども狼と兄弟の情を育んでいった。極北の厳しい自然の中で、獲物の動物から食べ物、身にまとうもの、テント、そりなどを自分で作った。やがて人間が暮らす村に近づいた旅の終わりに衝撃的な事件が起こる。そしてエスキモーの少女マヤックは、静かにジュリーになることを受け入れる。
若い日の読書は、やはり物語を中心に、マヤックのような心に残る登場人物との出会いであってほしい。アラスカという寒い国でたくましく生きた少女マヤックは、まちがいなく心の友として読んだ者の心の引き出しに入るだろう。そんな引き出しが一つ、また一つと増えていくような読書を。
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名脇役と謳われた女優沢村貞子、明治41年生まれ。その自伝。生家は東京浅草の役者一家。いかにも江戸っ子らしいキレがある。それにしても文章が上手い。プロの物書きのようだ。そして語られるに値する壮絶な半生。大正昭和の重苦しい時代、人並み外れて強い意思と潔癖さを持った女性が、自分に誠実に生きようとしたことで味わった体験のすさまじさにたじろぐ。「私は、私の青春を充分なやむことができた」
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